職場や仕事でパソコンを使うことが当たり前の時代になっていますが、覚えることもそれなりにあるので、苦戦することもあると思います。
僕も50代のおっさんなので、わからないことも多く、パソコンに八つ当たりしたくなる時もあるのですが、そんな時は目的や目標を決めるようにしています。
今回はパソコンを始めた頃の話をしたいと思います。
初めてのPC
僕がパソコンに初めて触ったのは、今をさかのぼること20年ほど前。30代前半の頃です。
知人が使わなくなった古いパソコンを処分したいと言うので、もらうことにしました。当時のOSはWindows95です。
もちろん、触ったこともなければ、予備知識もゼロ。電源の入れ方すら知らない状態です。
とりあえず、近所の書店で買った本を読みながらの格闘が始まったのですが、「ようわからん!」とか「なんじゃこりゃー」とかブツブツ言いながらの毎日です。
それまでアナログな環境で生きてきたので、異物感がハンパない感じでした。
いんたーねっと
文句を言いながらもオモチャ感覚で時々触っていたら、何とか基本的な操作を覚え、ちょっとだけ楽しく思えるようになりました。
そんな時に本屋で立ち読みした雑誌で「いんたーねっと」の存在を知ります。
なんでも、電話線を使ったダイアルアップという方法でパソコンをインターネットにつなぐと、タダでソフトがもらえたり、海外の情報が入手できたりするそうな。
パソコンと向き合うことが今より楽しくなるかもしれないと考え、早速チャレンジすることにしたのですが、電話回線を使うので電話代もそれなりの額になります。
ただ、短時間の利用なら料金も高くならないので、ネットに接続してからやることと、調べることを事前にメモしておきました。もちろん、メモしたことを全部やったら速攻で切断。
あわただしい感じですが、当時は回線の速度も遅かったので、計画的に行動しないと、節約できなかったんですよ。
そのあたりのことに詳しい人が身近にいたら、節約する方法を教えてもらえたかもしれないのですが、ネット普及率が10%台の時代ですから、同僚や友人に聞いても「知らん」の一言。
上達の鍵は目的にあり
電話代を気にしながらのネット利用に嫌気がさして、徐々に使わなくなった頃、ADSLという新しい接続方法が登場しました。これを使うと速度がアップして快適になるとのこと。
もちろん、惹かれたのですが、当初は高めの料金だったので、見て見ぬふりでした。電話代の件で「ネット=無駄な出費」と考えるようになっていたので。
その後はしばらく様子見だったのですが、安い料金プランが出てきたので、使ってみることにしました。定額制で安い料金となれば、メリットがありますからね。
また、その頃に検索エンジンというものを知り、調べたいことや知りたいことを検索するようになります。
ただ、当時は検索エンジンといえはYahoo!という感じだったように記憶しています。Googleはマニアックというかマイナーな存在でした。
そんな生活を続けるうちにネットに関しても最低限の知識は身についたのですが、だんだんと飽きてきて、電源ボタンを押す機会が徐々に減っていきます。
何の目的もなく起動したところで、時間と電気代の無駄ですし、テレビを観ていた方が断然マシですからね。
しかし、ある目的が転機になりました。
きっかけはサイト作り
当時は携帯電話向けの携帯サイトなるものが流行っていて、昼休みの暇つぶしによく見ていました。
ただ、見ているうちに自分でも作りたくなり、携帯でポチポチと作るようになったのですが、メールを打つ感覚でページが出来たので案外簡単でした。
とはいえ、スマートフォンがない時代です。あの小さな携帯電話の画面で作業するわけですよ。
はい、面倒です。
これってパソコンの画面でやった方が楽じゃない?
気になって探してみると、パソコンにも対応しているサービスを発見!
しばらく使っていなかったパソコンを起動して、携帯サイトを作る画面にアクセスしてみたら、予想通りの見やすさです。
いや、携帯の画面に比べればという話ですけどね。
その当時は、14インチのモニターを使っていたので、決して大画面というほどではありません。
その後もパソコンで携帯サイトをいくつか作ったのですが、この勢いでパソコン向けのサイトも作ってみようかなぁという甘い考えが浮上します。
その結果、パソコンとの格闘が再スタートすることになります。
英数字の羅列に苦戦
とりあえず、書店へ直行し、サイト作りに必要なHTMLという言語と、作成するためのソフトの本を買って勉強を開始しました。
ただ、HTMLの意味がイマイチ理解できず、覚えてもすぐに忘れるという状況だったので、本を片手にサイトを作る感じでした。
ブラウザでの表示がヘンだったり、素人丸出しのデザインだったりと、それはそれは残念な出来でしたよ。今見たら絶対に呆れるレベルです。
それでも、達成感が大きくて、それなりに満足していた気がします。成功体験というほどのことではなかったけど、パソコンの便利さを実感しました。
その後はレンタルサーバーを借り、新しくサイトを作り、検索エンジン対策にも手を出すようになり、気づけば、サイトの作成と運営がある程度できるようになっていました。
また、サイトで扱う情報の整理にオフィスソフトを使うようになり、そこからは芋づる式に色々なソフトも使うようになりました。
ネットで情報を受け取るだけなら、スマホで十分ですし、僕もサイトを作るという目的がなかったら、今頃はスマホ生活になっていたと思います。
同年代の友人、知人には、パソコンが苦手、ネットがよくわからないという人もいるのですが、その一方で使いこなしている人もいます。
もちろん、個人差がありますし、なくても困らない人もいると思います。でも、使いたいけど使えないという時は、何か目標か目的を持つと良いかもしれません。