このブログもそうですが、WordPresを使ったブログはページの表示や移動に多少時間がかかります。
データベースを使っているので仕方がないのですが、従来型のHTMLファイルで作った軽いサイトも運営しているので、ちょっと遅くなるだけでも気になります。
そんな中、データベースを使わないFlatpressというCMSの存在を知ったので、ちょっと試してみることにしました。
今回は参考までに設置までの流れを書きます。
プログラムをダウンロード
Flatpress本体は、以下のサイトで配布されているので、ダウンロードと解凍を済ませておきます。
ただ、初期状態では日本語に対応していないので、日本語用のファイルも別途ダウンロードします。
以下の10行目にある「Japanese」をダウンロードし、こちらも解凍しておきます。
解凍した日本語用のフォルダを開くと、「fp-defaults」、「fp-interface」、「fp-plugins」、「setup」があるので、これらを本体の方にコピーして上書きします。
アップロードとセットアップ
プログラム本体のフォルダを使用しているサーバーにアップロードします。
アップロード場所:xxx.com
アップロードするフォルダ名:flatpress
URL:https://xxx.com/flatpress/
アップロードが完了したら、設置場所のURLへアクセスします。
英文が表示されますが、挨拶文なので、気にせず「Next>」をクリックします。
設定画面が表示されるので、すべての項目に入力します。
Password:パスワード
Re-type password:パスワード(上記と同じもの)
Home Page:設置場所のURL
E-Mail:メールアドレス(連絡用)
ユーザー名、パスワード、設置場所のURLは、管理画面のログインに必要な情報なので、メモ帳ソフトやテキストエディタ等にメモしておくと良いです。
入力とメモが終わったら、「Next>」をクリックします。
設置作業は完了です。データベースを使わないので、あっという間に終わります。
管理画面へログイン
管理画面にログインするには「設置場所のURL/admin.php」へアクセスします。
ユーザー名とパスワードは、先ほどの設定画面で入力したものです。
ログインした後にボーっとしていると、サイトのHomeへ飛ばされますが、もう一度「設置場所のURL/admin.php」へアクセスすると管理画面が表示されます。
ブログ全体の設定
管理画面のメニューにある「設定」をクリックすると、ブログ全般の設定ができます。
ここでサイトのタイトルやメールアドレスを変更できます。
また、初期状態では時間設定が協定世界時(UTC)になっているので、「ローカルの設定」の「投稿時に加算する時間」を「9」に変更して保存します。
テーマの切り替え
メニューにある「テーマ」でテーマを変更できます。お世辞にも多いとは言えませんが、好みにあわせて使うことができます。
また、以下のページでも配布されているので、この中に使いたいテーマがあったら、圧縮ファイルをダウンロードし、解凍してから「fp-interface/themes」の中にアップロードします。
アップロードが完了すると、管理画面の「テーマ」の「変更用テーマ一覧」にテーマのサムネイル画像が表示されます。
ここでテーマを選択すると、ブログのデザインが切り替わります。
ブログの記事を作成
画面上部のメニューにある「ブログ記事」をクリックすると、「記事の管理」、「記事の新規作成」、「記事カテゴリの管理」の3つが表示されます。
カテゴリを先に作成する場合は、一番右の「記事カテゴリの管理」をクリックします。
カテゴリは画面上部の説明にしたがって手入力で作成します。
記事を作成する時は、「記事の新規作成」をクリックして画面を切り替えます。
題名と本文だけなら、そのまま入力するだけですが、記事の中に見出しや装飾を入れる時は、以下のページに記載されているコードを使います。
画面下部にはカテゴリ、下書き保存、コメント拒否の項目があります。
固定ページの作成
WordPressと同じように固定ページを作ることもできます。
作成手順はブログの記事と同じ要領ですが、URLに使用する文字列を指定できます。
また、固定ページは、ウィジェットを作成する時にも使用します。
メニューにリンクを追加
固定ページを作成したら、メニューに追加する必要があります。これをやらないと、読者がアクセスできません。
初期状態のメニューはメニュー用の固定ページをウィジェット化したものなので、固定ページの一覧にあるメニュー用のページを編集します。
リスト用のコードに以下の形式で追記します。
[*][url=?page=url用の固定ページ名]表示する文字列[/url]ウィジェットの追加
ブログ画面の上や右にあるメニューのところに項目を追加する時は、メニューにある「ウィジェット」をクリックして項目を追加します。
また、ここにない内容をメニューに追加する場合は、固定ページを新規で作成し、そのページをウィジェットにします。この場合、題名の部分がメニューに追加した時の見出しになります。
ページを作成した段階では、通常の固定ページになるので、「ウィジェット」の「BlockParserウィジェット」に移動して、ウィジェット化を行います。
右側に表示される「ウィジェット化する」をクリックすると、そのページがウィジェットとして扱われるようになります。
クリックしても画面表示に変化がない時は、ブラウザの更新ボタンをクリックしてみてください。
メニューの「ウィジェットの管理」をクリックすると、先ほどウィジェット化したページの題名が一覧に出てくるので、その部分をブログ画面で表示したい場所へドラッグします。
ドラッグでの移動が終わったら、一覧の下にある「変更を保存する」をクリックします。
アップローダー
管理画面のメニューにある「アップローダー」では、画像やファイルをアップロードすることができます。
画像の場合は「/fp-content/images」、それ以外のファイルは「/fp-content/attachs」に保存されます。
ブログの記事、もしくは固定ページに画像を追加する場合は、アップローダーの方で画像をアップロードし、記事もしくは固定ページの編集画面で挿入します。
編集画面で画像を挿入する時は、画面右上の「–」で画像を選択します。挿入する場所をクリックしてから画像を選択するとコードが自動的に挿入されます。
また、クリックで拡大する形にしたい時は、以下のように「popup」と「scale」(クリック前の画像サイズ)を追記します。
プラグイン
管理画面のメニューにある「プラグイン」をクリックすると、機能を追加するプラグインの一覧が表示されます。ここで有効、無効の切り替えができます。
新たにプラグインを追加したい時は、配布ページからファイルをダウンロードし、解凍したものをサーバー側の「fp-plugins」の中にアップロードします。
アップロードしたものが管理画面の一覧に表示されるので、そこで「有効にする」をクリックします。
サイトのアクセス解析にGoogleのアナリティクスを使うことが多いと思いますが、先ほどの配布ページにある「Google Analytics plugin」を使えばタグを埋め込むことができます。
追加の流れは、適当な名前のフォルダを作る、以下をコピペした「xxxx.php」をフォルダに入れる、フォルダを「fp-plugins」にアップロード、という感じ。
実は初期状態でもプラグインが入っていて、先ほどのウィジェット化や画像の拡大もプラグインによるものです。
ただ、先ほどの配布ページには削除されているものも複数あり、数もさほど多くないので、使えるものがあまりないかもしれません。
実際に使ってみての感想
簡単に設置できて動作が軽いので、ページ数が少ないサイトや頻繁に更新しないブログには十分使えそうな気がします。
特に小規模の従来型(HTMLファイル)のサイトからCMSに移行する際は、選択肢に入れても良さそうです。
ただ、編集画面の使い勝手がよくないので、慣れるまでに時間がかかりそうですし、テーマと拡張機能の数が少ないので、カスタマイズして使う場合は、相応の知識が必要になると思います。
あと、セキュリティ面も気になります。外部から比較的簡単にログイン画面へアクセスできますし、WordPressのようなセキュリティ関連のプラグインもほとんどないので、放置したら危険な気もします。