オフィスソフトで作成したファイルやPDFファイル等を誰かに渡す時は、メールでの添付が一般的ですが、ファイルの容量が大きい時はクラウドストレージが便利です。
今回は設置と管理を自分でできるNextcloudの使い方を簡単に紹介します。
掲載している画像は古いバージョンのものなので、最新の画面とは表示や文言が異なりますが、機能に大きな違いはないと思います。
尚、ここでは設置方法の説明を省略しますが、Mixhostやカラフルボックスのような自動インストールに対応したレンタルサーバーを利用すると楽に設置できます。
僕が使っているカラフルボックスではcPanelのインストーラーを使えるのですが、この画面にあるNextcloudのアイコンをクリックすると、インストール画面が出てきます。
管理画面へログイン
Nextcloud を設置した場所(URL)にアクセスすると、ログイン画面が表示されるので、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
ログインが完了すると、左側にメニュー、右側にフォルダとファイルが表示されます。
ファイルやフォルダに関する作業は、右側の画面で行います。
フォルダをクリックすると、中にあるファイルが表示されます。画面上部には現在地を示す表示(パンくずリスト)があるので、ここで場所を確認できます。
ファイルをアップロード
ファイルをアップロードする時は、アップロードするフォルダを開いた状態で、パンくずリストの後ろにある「+」をクリックします。
すると操作するメニューが出てくるので、その中の「ファイルのアップロード」をクリックしてファイルを選択します。
ただ、ファイルを画面内に移動(ドラッグ&ドロップ)するだけでもアップロードできるので、面倒くさがりの僕はいつもそうしています。
フォルダを追加
ファイルを置くフォルダは、任意で追加することができます。
フォルダを追加する時は、画面上部の「+」をクリックして「新しいフォルダ」を選択し、名前を入力してから「→」をクリック(キーボードのエンターキーでもOK)します。
また、フォルダを任意の場所へ移動できるので、間違った場所に追加してしまっても大丈夫です。
移動する時は、対象となるフォルダの右側の「…」をクリックし、表示されるメニューで「移動またはコピー」を選択します。
あとは移動先のフォルダを選んで移動するだけ。
因みに、画面上のパンくずリストに移動先のフォルダが出ている時は、そこにドラッグするだけでも移動できます。
フォルダの右側にある「…」のクリックで出てくるメニューには名前の変更、削除、ダウンロード等もあるので、それらの操作もここをクリックします。
共有機能
既存のクラウドストレージサービスと同じく、Nextcloudにも共有機能があります。この機能を使うと、アップロードしたファイルを他の人と共有することができます。
共有する方法には内部と外部があります。
内部での共有は、Nextcloud にログインした人同士で共有するというもので、アカウントを持っている複数の人でファイルを共有できます。
また、編集を許可する設定にしておけば、共同作業でファイルを作成したり、編集したりすることができます。
外部との共有は、アカウントを持っていない人と共有できる機能で、ログイン不要でファイルのダウンロードが可能になります。
添付メールが届きにくい時や容量の大きなファイルを渡す時に重宝します。
Nextcloud 内の共有機能
ファイル名もしくはフォルダ名の右にある「<」をクリックすると、共有設定の画面が表示されます。
上のほうに入力欄がありますので、そこに共有する相手のユーザー名を入力します。
ただ、名前の一部を入力すると該当するユーザーのリストが出てくるので、そこから選ぶ方が楽だと思います。
共有の指定が完了すると、画面下にユーザーが追加されます。また、右側にある「…」をクリックすると、共有する範囲を決められるので、必要に応じて変更します。
外部との共有
共有設定の画面にある「URLで共有」をクリックすると、ファイルにアクセスできるURLが表示されます。
このURLにはログイン不要でアクセスでき、そのままダウンロードすることもできるので、外部の人にファイルを渡すことができます。
もちろん、ログイン不要でアクセスできるということは、セキュリティ上のリスクもあるわけですが、有効期限とパスワードを設定しておけば、漏洩リスクを減らせます。
共有する時の手順
1.外部と共有したいファイルの右側にある共有用のアイコン(<)をクリック。
2.右にある「+」をクリック。
3.必要に応じて有効期限、パスワード等を設定。
4.矢印付きの四角いアイコンをクリックしてリンクをコピー。
メールで知らせるなら、コピーしたURLをメール本文に貼り付けて送ればOKです。受け取った相手がメールに記載されているURLにアクセスすると、ダウンロードできる画面が表示されます。
ソフトによる同期
NextcloudにはPC用とスマホ用の専用アプリもあります。

このアプリを使っているパソコンとスマホにインストールしておけば、スマホで撮影した写真をNextcloudに保存してパソコンで確認したり、複数のパソコンで同じデータを見たりすることができます。
ローカルでのバックアップ
同期しておくと便利ですが、不具合や手違いでデータが削除された時も同期されてしまうので、同期に使用するフォルダのバックアップもとっておくと、いざという時に助かると思います。
僕はPC側にバックアップ専用のフォルダを作り、BunBackupというソフトでバックアップしています。
また、サーバー側にバックアップする機能がある場合は、そちらも併用すると安心です。
共有の設定
画面の右上にあるアイコンをクリックすると、設定画面に移動できます。
設定画面の左側に表示されるメニューで「共有」をクリックすると、共有に関する設定画面が表示されます。
複数の人で使う場合は、必要に応じて変更すると良いかもしれません。
メールサーバーの設定
パスワードをリセットする時やシステム側からの通知がある時は、Nextcloudからメールが届くのですが、送信に使用するメールアドレスを設定することができます。
メールの設定は、共有の設定を行った時と同じ設定画面の「基本設定」で行います。基本設定を開くと、画面右側の一番下に入力欄が表示されます。
資格情報という部分には、送信に使用するメールアドレスとパスワードを入力します。また、テスト送信ができるので、設定が終わったら正常に届くかテストしてみると良いです。