FileZillaのポータブルソフト

WordPressで作ったサイトでも、不具合が発生した時やカスタマイズをする時にはFTPソフトがあると重宝します。

FTPソフトは、サーバーとファイルのやりとりができるソフトで、サーバーにあるファイルのダウンロードとファイルのアップロードが可能です。

ただ、普段使わないソフトをパソコンにインストールするのって抵抗ありますよね。特にシステムドライブの容量が少ないパソコンだったら悩みどころだと思います。

そこでおすすめなのがポータブル版のFTPソフトです。

今回はFileZilla(FTPソフト)のポータブルソフトを紹介します。

ポータブルソフト?

ポータブルソフトは、フォルダごと移動できるようにしてあるソフトで、システムドライブ(Cドライブ)以外の場所に置けます。

また、外付けの記録媒体に入れておけるので、外付けのHDDやUSBメモリに保存しておいて、必要な時だけパソコンにつないで使うことができます。

ポータブルソフトとして配布されているものとポータブル化できるソフトがあり、ブラウザやメーラーといった普段使うソフトの中にもポータブル版があります。

FileZillaをダウンロード

FileZillaは公式サイトも含め、色々なサイトで配布されています。

今回は公式サイトからダウンロードできるソフトのポータブル化と、「PortableApps.com」でダウンロードできるポータブルソフトについて説明します。

公式サイトからダウンロード

公式サイトでは以下のページでFileZillaをダウンロードできます。

Download FileZilla Client

使用環境ごとに分かれているので、ダウンロードする時は自分の環境にあうものをクリックします。

Windowsを使っていて、32bitか64bitかがわからない時は、スタートメニューの「歯車」アイコン→「システム」→「バージョン情報」の順にクリックしてみてください。

使用しているWindowsが64bitだった時は、以下のリンクをクリックしてダウンロードします。

FileZilla_*.**.*_win64.zip

今回はポータブルソフトとして使うので、zipと書かれた方をダウンロードして展開します。

zipファイルを展開する時は、ファイル上の右クリックで「すべて展開」をクリックします。

すべて展開

展開する場所を選んで「展開」をクリックします。

場所の選択

展開が終わると、指定した場所に「FileZilla_*.**.*_win64」が追加されます。

展開されたフォルダ

次にポータブルソフトとして使うためのファイルを1つ作ります。

以下をドラッグしてコピーし、メモ帳かテキストエディタを起動して貼り付けます。

<FileZilla3>
  <Settings>
    <Setting name="Config Location">config/</Setting>
    <Setting name="Disable update check">1</Setting>
    <Setting name="Cache directory">cache/</Setting>
  </Settings>
</FileZilla3>

そのファイルを「fzdefaults.xml」という名前で先ほど展開したフォルダの中に保存します。

このファイルは、保存場所を指定するためのもので、一行目で設定内容の保存先に「config」フォルダを指定し、三行目で一時的なデータの保存先に「cache」フォルダを指定しています。

保存先に指定するフォルダは、ファイルに記述した名前で自動生成されるので、自分がわかりやすい名前でOKです。

二行目の記述は、アップデートのチェックを無効にするためのものなので、省略しても良いのですが、無効にしないとインストーラが裏でダウンロードされて、画面上に以下のような表示が出ます。

ダウンロード済みのインストーラ

新しいバージョンの通知

ダウンロードされるインストーラは、パソコンにインストールする時に使うもので、ポータブルソフトとして使うなら無効で良いと思います。

また、無効の場合は、設定の画面とヘルプにあるアップデート関連の項目が消えます。

ここまでの作業が完了したら、ポータブルソフトとして使えるようになります。

PortableApps.comからダウンロード

PortableApps.comは海外のサイトなので、サイト内の説明が英語ですが、「Download from PortableApps.com」という緑のボタンをクリックしたらダウンロードできます。

PortableApps.comでのダウンロードページ

ダウンロードが完了すると、保存した場所に「~.paf.exe」があるので、それをダブルクリックします。

インストールする時と似た画面が出ますが、パソコンにインストールするわけではなく、指定した場所に展開してくれます。

言語の選択

インストールウィザード

インストールするフォルダの選択

インストール完了

展開で生成されるフォルダ

展開が完了すると、指定した場所に「FileZillaPortable-バージョン名」のフォルダが追加されます。

FileZillaPortableはポータブル仕様なので、展開するだけで使えますが、アップデートのチェックを無効にする時は、以下の場所にある「fzdefaults.xml」に追記します。

FileZillaPortable-バージョン名\App\filezilla\fzdefaults.xml

メモ帳ソフトかテキストエディタで「fzdefaults.xml」を開き、無効にする記述を追加して保存します。六行目が追加した部分です。


<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes" ?>
<FileZilla3>
<Settings>
<Setting name="Config Location">$FILEZILLA_PORTABLE_SETTINGS</Setting>
<Setting name="Cache directory">$FILEZILLA_PORTABLE_CACHE</Setting>
<Setting name="Disable update check">1</Setting>
</Settings>
</FileZilla3>

FileZillaの起動

展開したフォルダの中にある実行ファイルをダブルクリックすると、ソフトが起動します。

filezillaの実行ファイル

FileZillaPortableの実行ファイル

公式サイトからダウンロードした方は「filezilla.exe」、PortableAppsからダウンロードした方は「FileZillaPortable.exe」が実行ファイルです。

画面左がパソコン側の場所、右がサーバー内の場所です。起動した時はサーバーに接続していないので右側が空欄です。

起動時の画面

FileZillaPortableの起動時に出る画面(スプラッシュスクリーン)が不要の時は、以下の変更を行うと非表示にできます。

FileZillaPortableのフォルダ内にある「Other」を開き、その中の「Source」を開きます。

FileZillaPortableのSource

この中の「AppNamePortable.ini」を複製し、名前を「FileZillaPortable.ini」に変更します。

AppNamePortableの複製

FileZillaPortableにリネーム

メモ帳ソフトかテキストエディタで開き、以下の行にある「false」を「true」に変更します。

DisableSplashScreen=false ⇒ DisableSplashScreen=true

保存したファイルを実行ファイル(FileZillaPortable.exe)と同じ場所に移動します。

FileZillaPortable.iniの移動

これでスプラッシュスクリーンを表示させずに起動することができます。

接続の設定

使用するサーバーとやりとりする設定を行います。

画面左上の「ファイル」をクリックすると「サイトマネージャー」が出てくるので、そこをクリックします。

サイトマネージャーを開く

設定する画面が表示されたら、下にある「新しいサイト」をクリックします。

新しいサイト

サイト名

項目(新規サイト)が追加されるので、わかりやすい名前をつけておきます。つけた名前は画面下の「名前の変更」で変更できます。

名前の変更

接続に関する設定は、右側の画面で行います。

一般タブ

一般のタブで入力する内容は、使うサーバーのFTP情報に記載されているものです。サーバーの管理画面か登録時に届くメールで確認できると思います。

一般タブ

プロトコル
FTP – ファイル転送プロトコルを選択

ホスト
FTP接続に使うホスト名(FTPサーバー名)。

ポート
21(空欄でも可)

暗号化
以下の中から選択できますが「明示的~」か「使用可能~」で良いと思います。セキュリティ重視なら「明示的な~」。

使用可能なら明示的な FTP over TLS を使用
明示的な FTP over TLS が必要
暗黙的な FTP over TLS が必要
平文の FTP のみを使用する

ログオンタイプ
通常

ユーザー
FTP接続に使うユーザー名(FTPアカウント)。

パスワード
FTP接続に使うパスワード。

入力が終わったら下にある「OK」をクリックして設定内容を保存します。

この状態で「接続」をクリックするとサーバーと接続しますが、隣の「詳細」タブで場所を指定しておくと、後々の作業がしやすくなります。

詳細タブ

詳細タブではパソコン側のフォルダとサーバー側のディレクトリを指定できます。

詳細タブ

ディレクトリを指定する箇所が2つあり、「デフォルトのローカルディレクトリ」でパソコン側のフォルダを指定し、その下の「デフォルトのリモートディレクトリ」でサーバー内のディレクトリを指定します。

ローカルディレクトリではサイトのデータを置いているフォルダを選び、リモートディレクトリではドキュメントルート(/public_html)を入力します。

ドキュメントルートというのは、公開するサイトのデータを置く場所で、public_html、httpdocs、html、www等があります。

また、独自ドメインやサブドメインでサイトを作る時は、そのディレクトリの場所を指定しておくと便利です。

例)/public_html/ドメイン名

ディレクトリ名はサーバーによって違うので、使っているサーバーの公式サイトかサポートページで確認することをおすすめします。

二か所の入力が済んだら接続ボタンをクリックします。

この時に以下の表示が出た場合は、「今後は常にこの証明書を信用する」にチェックを入れてOKボタンを押します。

不明な証明書

設定に問題がなければ、右側にサーバー内のフォルダとファイルが表示されます。

ファイルを転送

サーバー内にあるファイルをパソコンにダウンロードする時は、右の画面でファイルを選択し、右クリックでダウンロードを選択します。

ファイルのダウンロード

逆にパソコン側のファイルをサーバーにアップロードする時は、左の画面でファイルを選択し、右クリックでアップロードを選択します。

ファイルのアップロード

ファイルのドラッグアンドドロップでも同じことができるので、左の画面で選択したファイルをそのまま右の画面にドラッグして離せばアップロードが始まります。

アップロード(ダウンロード)先に同じ名前のファイルがある時は、確認画面が出ます。

ファイルの上書き

接続を終了する時は、画面上部にある「×」のアイコンをクリックします。

尚、設定が保存されているサイトの場合は、左上のアイコンの右横にある「▼」から設定名(設定を保存した時の名前)をクリックするだけで接続できます。

接続するサイトの選択

ソフトのアップデート

使っているソフトで最新版が出ると、アップデートの通知が出たり、確認ボタンを押すと案内が出たりすることありますよね?

そして、そのままアップデートできることが多いと思います。

しかし、ポータブルソフトではアップデートしようとすると、パソコンにインストールするためのファイルをダウンロードすることが多く、今回のFileZillaもそうです。

当然ながら、そのままアップデートするとパソコンにインストールする、要は普通にインストールすることになります。

ポータブル版のままアップデートする時は、ソフトの画面からはアップデートせず、配布されているサイトから最新版をダウンロードして展開したフォルダで上書きします。

公式の配布ページ

PortableAppsの配布ページ

今使っているポータブルソフトのフォルダに最新版のフォルダを重ねる形の上書きで大丈夫だと思いますが、設定内容をエクスポートしてからの上書きをおすすめします。

さいごに

手動のアップデートが面倒なら公式サイトで配布されているexe形式で普通にインストールした方が良いと思います。

ただ、exe形式の方にはアドウェア(広告を表示する機能)の問題があって、セキュリティソフトの影響で失敗する時は、ポータブルソフトの使用をおすすめします。

尚、ポータブルソフトはパソコンにインストールしていないので、不要になった時はフォルダごと削除するだけで OK。